デジタル広告のプロからマーケティングの革新者へ:広告界のベテランが語る、TOKIUMのマーケティングの魅力
プロフィール
広告代理店に16年勤務、デジタル広告のプロフェッショナルに
―前職の広告代理店ではどのような仕事をしていましたか?
そもそも広告代理店とは、クライアント企業の広告活動を代理で行い、新聞やテレビ、ウェブメディアなど、あらゆる媒体への広告出稿をサポートします。私はその広告代理店で広告営業を10年半、その後広告プランナーとして5年半働きました。合計で16年間、デジタル広告の戦略立案から実行、運用・改善まで幅広く携わってきました。その間管理職も7年ほど経験し、最大10名のチームをマネジメントしてきました。
広告営業は、広告を出稿したいクライアント企業の宣伝担当者に対して、広告運用の提案を行います。一方、広告プランナーは広告枠の手配やクリエイティブの決定、運用型広告の設定など、実務的な作業を担当します。プランナー部門で人手が足りなくなったことをきっかけに、会社の要請で広告プランナーになりました。新しいことを学びたいという思いもあり、新卒の若手に紛れながら、管理画面の操作などを一から学びながら仕事を進めていきました。
―16年も続けられる広告代理店の面白さはどこにありましたか?
広告業界の面白さは、常に新しい媒体や広告手法が出現する点にあります。新しい媒体が登場するたびに、それらをどのように活用できるかを考えていました。新しいおもちゃをどのようにして遊び尽くすかを考えるように、新しいツールを使ってクライアントの成果を最大化する方法を常に探求するところに面白さを感じていました。
―広告代理店ではどのようなことが身につきましたか?
お客様にとって最適な提案を実現するといった最上志向のマインドが形成されました。広告代理店においては、売上の達成ももちろん重要ですが、受注後にお客様に寄り添い、信頼関係を構築できる人ほど、結果として長期にわたりお客様に選ばれ続けると考えています。
広告運用の成果が出ていない時期があっても、的を射た分析や丁寧な説明を心がけていればお客様の信頼を獲得することができます。お客様から急に成果の進捗状況を問われることもありましたが、すぐに状況を答えられるよう、毎日欠かさずすべての担当企業の実績を確認していました。お客様からの信頼に対して、お預かりした金額分は必ず成果としてお返しするといった想いを常にもって、仕事に向き合っていました。
また、広告代理店では複数社を同時に、かつ複数媒体の広告を管理しますが、すべてのクライアントの状況を常に把握するのは簡単なことではありません。そのため、重要なこととそうでないことに折り合いをつけ、タスクを自分でコントロールする力が鍛えられました。
ビジョンと働く社員の姿に共感し、TOKIUMへ
―転職を決意した具体的なきっかけは何でしたか?
転職を決意したきっかけは、会社の方向性とは異なる方向に自分のキャリアビジョンが向き始めたことです。入社時よりも会社が成長したことで、担当するお客様が急増し、会社としてこれまで以上に効率的な顧客対応を行う方針になりました。その結果、より多くのお客様を担当することには成功したものの、お客様1社あたりの対応範囲がこれまでよりも限定的になってしまいました。たしかに多くのお客様を抱えることは売上の拡大につながりますが、「お預かりした金額分は必ず成果としてお返ししたい」と考える私としては、もっと1社1社の成果に責任を持ちたいと感じたため、転職を決断しました。
―転職先を選ぶ上で最も重視したポイントは何ですか?
これまでと同じ広告代理店、もしくは広告媒体の営業が順当な転職先の候補でした。ただ、広告業界では同時に複数のクライアントを抱えるため、別の広告代理店に就職したとしても結局は前職同様に1社1社の成果に十分に向きあうことが難しくなるのではと考えました。
一方で、事業会社のマーケティングのキャリアも選択肢としてありました。事業会社の場合、他社サービスの広告を行う代理店とは異なり、自社サービスの拡大が大きなミッションになります。言い換えると、広告を通じてサービスの価値を届けることに成功すれば、自身が所属する会社が成長するため、自分の力で組織を大きくする実感を得られるのではと感じ、事業会社のマーケターを目指すことにしました。
事業会社への転職にあたり、2つのポイントを持っていました。1つ目のポイントは、デジタル広告領域の伸びしろが大きいことです。デジタル広告への投資を積極的に行っている、成長の余地がある企業なら、自分のスキルや経験を活かして、明確な改善や成長をもたらす貢献ができます。大手企業で既に運用がうまく機能している状況に加わるよりも、自分の入社前と入社後での変化を実感できる企業の方が、自分の価値をよりはっきりと示せると考えました。
2つ目のポイントは、自社のサービスに愛情を感じられるかどうかです。前職ではあらゆる商品を広告していたため、自分が本当にいいと思う商品もあればそうではない商品も扱っていました。価値ある商品を宣伝することに充実感を覚える一方、そうでない商品の広告に苦悩を抱えていたため、自分が愛せるサービスの宣伝を行うことが仕事への情熱と成果に直結すると確信していました。
―TOKIUMを選んだ理由を教えてください
私がTOKIUMの面接を受けていた時、ちょうどテレビCMを打ち出すなど、会社が広告への投資を積極的に行っているタイミングでした。これから広告運用を伸ばしたいという当時のTOKIUMの取り組みに自分が貢献できる範囲が広いと感じ、TOKIUMに興味を持ちました。
さらに、面接時に役員が「マーケット1位を目指す」という高い目標を掲げた姿勢に惹かれました。自分自身が負けず嫌いである性格も影響して、頂点を目指す仲間が集まる環境で働くことが、率直に言って楽しそうだと感じました。また代表の黒﨑は、当時TOKIUMとして初の試みであるテレビCMへの挑戦に対する不安な気持ちを話してくれました。等身大の姿を見せることができる黒﨑に尊敬の念を覚えました。また、黒﨑以外にも面接で話した人たちが虚勢を張らずに対等な立場で会話をしてくれたことで、そういった人たちがいる環境であれば上司や同僚とも良い関係を築けそうだと感じ、TOKIUMを選びました。
経験を活かせる環境と、新規プロジェクトへの挑戦
―TOKIUMに入社してからの仕事を教えてください
2022年9月からTOKIUMに参画し、デジタル広告関連の業務を任されていました。2022年12月からはイベントやマス広告といった、広告費が掛かるものすべてに関わるようになりました。これは、予算や目標を管理するという広告代理店時代に培った経験が活かせるということで、配置されました。
マーケットの状況もありデジタル広告をもっと伸ばす必要があるということで、2023年6月からはデジタル広告に再度専念することになりました。デジタル広告に集中し始めると、もっと効率的に成果を分析する環境が欲しいと感じるようになり、分析用のダッシュボードの開発に取り組むなどしていました。
また、マーケティングに関わっている以上、前職で培った価値観をTOKIUMでも発揮するように意識しています。広告の仕事は、会社から資金を預かってリード(見込み顧客)を取りに行く仕事です。預かる金額が大きい分、リードを効率的に管理しなければ、投じたお金が無駄になってしまいます。先ほど説明したとおり、前職から「預かった金額分は必ず成果を出す」と決めており、TOKIUMに入社してからもそのマインドや姿勢を貫いています。
―やりがいを感じたエピソードを教えてください
マーケティング部で効率的にリード情報を管理する環境を実現したことです。私が入社したとき、マーケティング部はオーガニック、広告、イベントという3つの主要な分野に分かれており、各チームが異なるソースからデータを収集し、集計していました。そのため、同じ指標で成果を比較することが出来ず、どの施策が費用対効果が良いのか、どこに広告費を投下すべきなのか、分析・判断することが非常に難しい状況でした。
私が入社してから、全チームで同じ指標を追うために、追うべき指標を再定義し、その指標が正しく取得できるよう環境の整備を行いました。一つひとつの集客経路ごとに設計を見直すことは大変な作業でしたが、データに一貫性を持つことは適切なマーケティング投資を行う上でとても大事なことだと感じていたため、自ら手を挙げ着手しました。これにより、マーケティング部全体でデータの一貫性を確保、費用対効果の可視化ができるようになり、より迅速な意思決定が可能になりました。
―反対に、働くなかで難しさを感じる瞬間はありますか?
TOKIUMは支出管理プラットフォームを提供しているため、経理部門の方々をターゲットとしていますが、その方々のインサイト(顧客自身も気づいていない心理状態)を掴むことが非常に難しいと感じています。例えば、人事部門では新しいツールやソフトウェアを積極的に採用する傾向がありますが、経理部門では新しいツールに飛びつくよりも、普段の業務の特性上、ミスをしないことや法律を遵守することが優先されます。この慎重さがリードを獲得することを難しくしています。
前職で延べ数百社のお客様の広告を扱ってきたものの、経理担当者への広告運用は初めての経験でありチャレンジではありますが、言い換えるとその分新しい価値観に触れられると考えられ、むしろポジティブに捉えています。
目指すのは幅広いスキルを持ったプロのマーケター
―いま吉弘さんが取り組んでいるプロジェクトについて教えてください
今取り組んでいるプロジェクトでは、マーケティング部で着手したように、部署間でも一貫性のあるデータを管理できる環境を実現しようとしています。感覚ではなく具体的な数字に基づいて意思決定を行うことで、各部署の成果を正確に評価できます。部署間のデータの連動性が向上すれば、改善点を見つけ出すことも容易になり、受注数の増加にも繋がるはずです。共通のデータ基盤と明確な定義を持つことで、部署間の連携を強化し目標達成に向けて全員が効率的に動ける状態を作ることを目標としています。
―前職と今取り組んでいるオペレーション改善の業務はあまり関係がないですが、いま吉弘さんがオペレーション業務を担っているのはなぜですか?
社内で他に担当する人がいなかったから、というだけです(笑)。プロジェクトを実行したいと提案したところ、会社から「ぜひやってみてくれ」という話になりました。
これまでにオペレーション改善の業務経験はありませんでしたが、もともとやる気はあったので、最終的な会社の成長に自分が貢献できるなら、何でもやりたいと思い着手することを決めました。新しい挑戦はプレッシャーもありますが逆にポジティブにも捉えることができ、新しいことに取り組むことへの楽しさを感じています。
このように、TOKIUMの魅力は、担当する領域が1種類に閉じていないことだと思います。私であれば、今まで培ったデジタル広告の業務で成果を出しつつ、オペレーション業務に挑戦しています。やりたいと言ったことが会社にとって必要だと認められれば他の業務にも挑戦できるし、チャンスもたくさんあります。
マーケティングは広告だけではなく、例えば、マス広告やイベント、ブランド戦略、サイト運営、最近では、SFA(営業支援ツール)、MA(マーケティングオートメーション)、CRM(顧客関係管理)ツールなど、テクノロジーを活用した領域もマーケティングに含まれます。広告以外のマーケティングのスキルがまだなくても新しい領域に挑戦できる土台があるため、これから事業会社のマーケターを目指していく方にはうってつけの環境だと思います。
―TOKIUMでの将来の目標や展望を教えてください。
プロのマーケターとして、会社の成長を担えるような存在になりたいと考えています。最近のマーケティングや営業活動はテクノロジーの活用が必要不可欠となっています。テクノロジーに使われるのではなく使いこなして、リード獲得から受注までのプロセスを可視化し、最適なマーケティング投資の立案と実行ができる環境を作ることが目標です。私としては未知の領域ですが貪欲に挑戦していきたいと考えています。
―最後に、これからTOKIUMに入社を考えている人へのメッセージをお願いします
常に学び自己成長を求め、新しい挑戦にワクワクするタイプの人であれば、TOKIUMは最適な場所だと思います。TOKIUMのバリューの一つに「お客様に”最高”を示す」があるように、自身のアイディアが会社やお客様にとって良いと判断されれば挑戦させてもらえる環境です。自分の考えが会社のルールや制度に繋がり、それがのちの成長に寄与するため、これほど面白いことはないです。それをオープンで協力的なチームメンバーと共に実現できるのが、TOKIUMならではの楽しさだと思います。