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部長が語る、TOKIUM営業部のカルチャーと課題、そして組織拡大への挑戦

2023年4月現在、営業部長として約25名のTOKIUM営業部を束ねる上原亮氏。TOKIUMの年間新規受注金額が昨対比約3倍に伸びた背景には、営業部を牽引する彼の努力がありました。
そんな彼がプレーヤー時代に意識していたこと、マネージャーとなった今、組織で成果を生むために考えていることについて、語っていただきました。

ー新卒就活について取材した前回のインタビューから4年が経ちましたね

早いものですね。現在社員数は150名を超え、前回インタビュー時の約4倍となりました。

ーでは早速、プレーヤー時代の頃のお話から聞かせていただこうと思います。よろしくお願いします!

よろしくお願いします。

新卒入社〜メンバー時代編

とにかく周辺知識を学び、商談に出た

ー新卒入社後、大事にしていたことはありますか?

仕事の量をこなし、早く実績を出すことに専念しました。
TOKIUMは経理業務DXの領域でビジネスを展開しています。したがって、商談をする相手の方は経理の担当者様です。会計知識や経理業務への理解を前提とした提案が求められる状況において、可愛さや「一生懸命やります」という言葉は大した武器にならないと感じました。そこで、新人の頃はとにかく自社製品の機能、システムを作る技術、財務、法律、経理業務、企業における購買プロセスを勉強し、商談の質を上げる努力をしていました。

自分で変えられる要素に焦点を当てた

ー会社規模が今より小さい当時、特に苦労したことを教えてください

プロダクトや会社が未熟な中、売上が立たないことが一番大変でした。
率直に言うと、言い訳はいくらでも出来る状況でした。「この機能がないから売れません」「会社の信用がないからダメでした」といった具合に。
しかし、それでは何も進まないと感じ、「自分で変えられる要素に焦点を当てよう」と思考を切り替えました。つまり、「この機能がないから売れない」という考え方ではなく、別の機能をこう活用する手を提案すれば成立するか?と常に自分ごととして振り返りました。
それと同時に、お客様より(時に厳しく)いただいたフィードバックをもとに、開発メンバーに要望として届けることで、プロダクトの改善を繰り返しました。強い当事者意識を持つことにより、お客様と社内のメンバーから応援してもらい、結果的に良い方向に進んだと感じています。

ーなるほど。一貫して当事者意識を持ち続け、お客様に向き合ってきた結果が、現在上原さんがTOKIUMで営業部長を任されていることにつながっているのだと理解しました。

そうですね。入社当時から一貫して、会社のことを自分ごととして行動してきました。

マネージャーとしての活躍編

ーさて、ここからは営業部長への就任以降の上原さんのエピソードを紐解いていこうと思います。営業部長になったのはいつ頃からですか?

自身の案件を持たず、マネジメントのみを担う立場になったのは、ビジネス本部が立ち上がった2021年12月からです。それまでは、プレーヤー兼マネージャーでした。

全員と意思を共有する難しさを知った

ーマネージャーの立場になり、考え方が変わったことはありますか?

すごく当たり前な内容ですが、自分が行動することと、自分の考える基準を他人に伝えて実行してもらうのは全く異なることに気づきました。
プレーヤー時代は、自分で行動を試し、軌道修正を行うだけで十分でした。しかし、マネージャーになった現在は、自分の判断と指示が約25名の部門の全員を動かし、成果を生み出さなければならない状況です。
自分の影響力が悪い方向に働かないよう、伝達する内容をしっかりと練る必要がある一方、厳しい競争環境を考慮すると、迅速に意思を伝える必要があるというジレンマを今でも抱えています。


メンバーを頼る必要性を知った

ー今のお話は組織構造に関するものでしたが、上原さんが個人として変わった部分はありますか?

「自分一人でやるのではなく、チームメンバーを頼る」という考え方に変わりました。きっかけは、22年に新卒入社したメンバーも含め、私から依頼した仕事の量と質が予想を上回っていたことです。同時に、メンバーを心のどこかで完全に信用しきれていなかったことを反省しています。
「抜擢できないのはリーダーの最大の失敗である」という言葉がありますが、抜擢とまではいかなくとも、無意識にメンバーの道を塞がないように心掛けています。
現在、TOKIUMが競い合っている相手は、規模も大きく、歴史も長い企業であり、数々の経験を持つビジネスマンたちです。私一人の能力には限界があり、チームワークで成果を出せる組織にしたいです。

TOKIUM営業部のカルチャー・課題

営業部長として意識していること

ー上原さんが2021年12月に営業部長に就任された後、TOKIUMの新規受注金額は前年比3倍になりました。数字を上向きにするために、上原さんが意識していることはありますか?

2点あります。1つ目はメンバーへの接し方です。特に経験の浅い若手メンバーに対しては、その人が必ず受注できるようになるという前提で接しています。また、できるまで必ずサポートします。
2つ目は目標の設定の仕方です。TOKIUM営業部では実現できそうな水準より少し高い目標をチーム、個人に設定しています。少し背伸びしなければ届かない目標を追うことにより、各人の能力が早く引き上がると考えています。

ー今は若手メンバーに焦点を当ててお話しされていましたが、年上の部下を持つことも立場上ありますよね?

はい。これは私に限らず営業部内のリーダー、他部署においても十分にあり得ます。
年齢もそうですが、自分よりも経験が豊富な方の上司に立っていることを自覚しています。豊富な経験に対する敬意は持ちつつ、その経験に基づく判断が正しいかどうかは、状況によって異なると思うので、そのバランスの取り方には注意が必要だと感じています。

TOKIUM営業部のカルチャー

ー営業部独特のカルチャーはありますか?

特に明文化しているわけでないのですが、次の2つが風土として築かれていると感じます。
1つ目は、Customer Successの意識、要は「お客様のためになっているか?」の視点です。これはTOKIUMのバリューの1つでもありますが、営業部で特に強く根付いています。大前提、営業パーソンとしてお客様にご契約いただく努力は避けられませんが、「とにかく売れればいい」ではなく「お客様のためになっているか?」の観点を備えた上で発言・行動する姿勢が営業部全体として根付いています。
2つ目は、売上に対する強いこだわりです。営業部の全員が、売上が事業加速のエンジンであることを、すなわち売上が立っているからこそ広告宣伝と採用に再投資でき、TOKIUMがさらに顧客貢献できることを理解しています。これにより、とにかく目の前のお客様に全力集中し、前のめりに売上を積み上げようとする風土があります。

今、困っていること

ーこれから売上高をさらに増やす上で、営業部の組織規模が大きくなることは必然かと思います。現在25名の組織規模ですが、今、困っていることを率直に教えてください

生産性の維持が課題です。生産性とは人数あたりの売上です。売上=人数×生産性なので、売上を伸ばすためには人数を増やすと同時に、これまでの生産性を維持or向上する必要があります。その上で、生産性を維持する上での課題は大きく2つあります。
1つ目はトップセールス級への育成基盤が整っていない点です。「入社→売れる」、「売れる→トップクラスに売れる」の2ステップに分けると、「入社→売れる」はイネーブルメント担当の貢献により軌道に乗りつつある一方、後者は伸び代がある状況です。規模が大きくなった際、後者の重要度が増すと考えています。
2つ目はリーダーポジションが足りていない点です。ただ人数を増やすのではなく、数名編成のチームを複数設け、各リーダーにチームを率いてもらう組織構造を前提に考えています。

組織規模が大きくなっても残したいこと

ー営業部が50名、ゆくゆくは100名の規模に組織が大きくなった時でも、残したいor守りたいことはありますか?

お客様の方を常に向いている組織でありたいと考えます。これまで通り、お客様への敬意を忘れないのはもちろん、受注金額や企業規模といった無機質な情報だけで判断する風土は避けたいと考えています。
プロダクトの完成度が低い初期の頃からご利用いただいているお客様の中には、担当者の方がリスクを承知の上でTOKIUMの将来を期待し、上層部にもコンセンサスを得るために働きかけ、社内導入に踏み切ってくださり、今もなおご利用いただいている、というケースもあります。今のTOKIUMは、この方々からご利用いただき、継続的にフィードバックをいただけたから存続しているのだと強く感じます。
人数が増えるにつれ、チームとして認識を揃えるのが難しくなっていきますが、部をまたいで乗り越えた過去の苦労や、昔から大事にしている情熱や覚悟を、時として言葉に乗せて伝える必要があると感じています。
また前提として、目標達成にこだわり続ける姿勢は残していきたいです。


TOKIUM営業部、入社〜初商談までの流れ

さて、ここからはTOKIUMの入社を検討している読者の方向けに、上原さんからTOKIUMのことを語ってもらいます。

新入社員が入社する時点から初受注するまでにかかる期間はどのくらいですか?

新卒入社メンバーは約5ヶ月間中途入社メンバーは約3ヶ月間かかります。入社→部署配属→初商談→初受注のプロセスに分けて、それぞれかかる期間をお答えします。

入社→部署配属

新卒メンバーと中途メンバーでプロセスが異なります。
まず、新卒メンバーについては、1週間の全体研修と1.5ヶ月間のビジネス本部研修を経て、配属部署が確定し、部署に配属されます。
中途メンバーは1週間の全体研修を経て、部署に配属されます。

部署配属→初商談

部署配属したメンバーは、商談同席やロールプレイ、製品知識のインプットを継続します。現リーダー、イネーブルメント担当と私が合格と認めた段階で、実際にお客様の前に出て商談を行ってもらいます。個人差はあるものの、この期間は約1ヶ月間です。

初商談→初受注

初商談から初受注までにかかる期間は、個人差はあるものの、約2ヶ月間です。1ヶ月間で受注したメンバーもいます。

先輩社員の活躍例

ー若手で特に活躍しているメンバーの事例を教えていただきたいです!

活躍しているメンバーは多数いますが、敢えてここでは以下の3名を紹介します。
①20年4月新卒入社メンバー綿引さん
チームリーダー兼プレーヤーとして営業活動を続けつつ、新規プロダクトの機能要件・社内オペレーション設計を担当。(インタビューはこちら

②21年10月中途入社メンバー渡邉さん
チームリーダー兼プレーヤーとして営業活動を続けつつ、部署配属したメンバーのイネーブルメントを担当。(インタビューはこちら

③20年新卒入社メンバーOさん
チームリーダー兼プレーヤーとして営業活動を続けつつ、他社との業務提携プロジェクトを担当。

今後入社を検討している方へのメッセージ

素直に受け入れ、まず頑張るのが大切

ーTOKIUMへの入社を検討している学生に対し、アドバイスはありますか?

適度に素直であることが大事だと思います。日頃の業務でいうと、頑固にならない程度にプライドを持ちつつ、指摘された点は着実に改善していく姿勢が何より重要です。
また、私たちは請求書の受領〜支払・電子保存という非常に激しい競争環境の中、事業を急激に成長させ、大企業との競争に勝てる選択肢を常に取り続ける必要があります。そのため、時として方針が大胆に変わることもあります。その上でも、視野を広く持ち、状況の変化があっても素直に受け入れ、まずは頑張ってみるスタンスが大切だと思います。

関与する意思が、新たな仕事の機会を呼ぶ

ーさいごに、TOKIUMへの入社を考えているメンバーへのメッセージをお願いします!

組織規模は年々大きくなり、体系化された部分も増えたものの、まだまだ余白が多いです。新しい部署が生まれたり、他社との連携が始まったり、と初めてを経験する場面が多くあります。言い換えると、新人メンバーが会社史上初を経験し、新しい領域の開拓者として社内を引っ張っていく余地が大いにあることを意味しています。
自ら関与・貢献しようとするメンバーには、新たな仕事の機会が広がる状況ではあるので、自分ごととして関わることを楽しめる方には向いた職場だと思います。
関与する意思を持ち行動すると、遭遇する苦労も多いのですが、できる仕事の幅や賞賛、報酬も増えるため、働く満足度は総じて高まると考えています。ぜひポジティブに捉えていただけると幸いです。